普段からお世話になっている方に感謝の気持ちとして贈る「お中元」ですが、ただ贈るだけでよいものではなく、実はマナーが存在します。そこで今回は、お中元を贈る時の基礎知識やマナー、注意点も紹介します。

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「お中元」とは？

日頃お世話になっている人への感謝の気持ちや暑い中でのご機嫌伺い、普段なかなか会えない人へのご挨拶として品物を感謝の気持ちに変えて贈りあう習慣です。贈る相手は上司・（義）両親・友人知人・取引先・習い事の先生・仲人など日頃からお世話になっている方が対象になります。

お中元の起源・由来

お中元の起源は昔の中国で、当時は「三元」と呼ばれるそれぞれの祝辞や贖罪を行う決められた日がありました。（1月15日の上元、7月15日の中元、10月15日の下元）そのうち「中元」にあたる7月15日をお供え物などをして先祖の供養に充てていました。

 

それが日本に伝わると、当時から行われていた御霊祭り（みたままつり、先祖の霊を供養してお供え物などをする）と合わさり、7月中旬からお盆までにかけて日頃の感謝を品物で表す習慣へと変わり現代に根付きました。

お中元を贈る時のマナー

後述するほかに、正式なマナーとして贈り物を届けることを伝える「送り状」を葉書などで前もって相手に送ります。ですが現在では送り状を省く事が多いので、その他の気を付けるべきマナーを紹介します。

贈る時期

お中元を贈る時期は地域によってばらつきがありますが、一般的に関東では7月初旬から15日まで、関西では7月初旬から8月15日までに贈るようにしましょう。

 

沖縄は他の地域と違い特別で旧暦の7月13日～15日の三日間に届くようにします。旧暦を私たちが一般的に使っている暦に当てはめると毎年日にちが違うので注意しましょう。

品物

夏に届ける品物を前提としており、季節に合った食べ物や飲み物が多く選ばれています。ビール・ジュース・そうめん・果物・ゼリー・お菓子などが一般的です。ここで心掛けたいのは自分が贈りたいものではなく「貰った相手が喜んでもらえるもの」を選ぶことです。

 

家族構成・年齢・嗜好などを考慮して選び「喜んでいただけるもの」を相手によって変えることも重要です。

品物の金額

お中元の相場ですが、3,000円～5,000円が一般的でお世話になっている度合いなどで決まりますが、ときには10,000円ほどの予算を充てる場合もあります。しかしあまり高額になりすぎると相手の気遣いや負担が増すことにも繋がるので、程々の金額に留めるようにしましょう。

熨斗

お中元には熨斗を付けますが紅白の蝶結び（水引）を基本として考えましょう。表書きには「お歳暮」と記し名前をフルネームで書くようにしましょう。

お中元を頂いた時のマナー

ここからはお中元を頂いた時のマナーを紹介します。贈る時同様いくつかのマナーがあります。

お礼の連絡・礼状

一番最初に心掛けたいマナーです。

「お礼」の意味はそれぞれですがお中元を頂いたらすぐに電話などでお礼を伝えましょう。その後に「お礼状」を贈ると尚良しですが、最近では電話やメールで済ますことも増えています。

 

お礼をするには二つの意味があります。ひとつは頂いたことへの感謝を伝えること。もうひとつは相手からこちらへの品物の到着確認の意味があります。したがってお礼は必ずするようにしましょう。

相手や場合によってはお返しも

お中元の「お返し」は基本的に必要ありませんが、お世話の具合が相手のほうが上だったり仕事などでの懇意なお付き合いの場合には品物などでお返しを行う場合があります。その際は贈る時期や品物の相場などを熟考してから贈るようにしましょう。

喪中の場合は？

相手が喪中の場合でもお中元は可能ですが四十九日を過ぎてから贈るようにしましょう。遺族となった相手は葬儀後で気持ちの整理がつかず忙しい毎日を気遣う意味もあるので、その期間は贈ることを控えましょう。

 

自身が喪中になった時にも同様で四十九日を過ぎてから贈るようにしましょう。

マナーや基礎知識を踏まえ「日頃の感謝」を

この記事ではお中元の基礎知識やマナー、注意点を紹介してきましたがお中元に最も大切なことは「相手への感謝の気持ち」です。様々なマナーや注意点を踏まえて感謝を伝えることで相手にも気持ちがより伝わり、これからも良い関係が続いていくことでしょう。