スッキリとした爽やかな甘みと「マスカット香」とも呼ばれる、唯一無二の豊潤な香りがたまらないシャインマスカット。頑張った自分へのご褒美にしたり、大切な人への贈り物にしたりと、幅広いシチュエーションで多くの人たちを喜ばせる、魅惑のフルーツです。しかし、購入にあたって二の足を踏ませてしまうのが価格の高さ。なぜこんなにも、シャインマスカットは他の果物よりも高価なのでしょうか？

 

今回はなぜマスカットは値段が高いのか、その理由を解説していきます。

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シャインマスカットの人気が高いのはなぜ？

そもそもなぜシャインマスカットはこんなに人気があるのでしょうか？その理由として次の3つが挙げられます。

 

• 種がなく、皮ごと食べられる
• 糖度が高い
• 一粒のサイズが大きい

 

ブドウは皮と実の間の部分が最も甘いといわれています。シャインマスカットは種もなく、皮ごと食べられるので、その一番おいしいところを余すことなく、ひと口で味わうことが可能です。また、シャインマスカットの糖度は約20度とかなり高く、一粒8~9gと大きさもあるので、4~5粒食べただけでもかなりの満足感があります。

 

スナックのように食べられる手軽さとスイーツのような満足感の高さが、多くの人から好まれる理由であると考えられます。

シャインマスカットの価格はなぜ高い？

シャインマスカットの人気が高い理由は多くの方が周知しているところですが、なぜ価格が高いのかについてはあまり知られていません。考えられる理由として、下記のような事実があげられます。

 

• 生産者が少ない
• 生産するのにコストがかかる
• 育つのに時間がかかる

 

どういうことなのか、詳しく解説していきます。

生産者が少ない

シャインマスカットはかつての主流品種である「マスカット・オブ・アレキサンドリア」に病気に強い「スチューベン」を交配させて開発された「安芸津21号」と、爽やかな香りが特徴の「白南」を組み合わせて開発されたものです。その歴史は浅く、2006年に登録されたばかりの比較的新しい品種になります。

 

病気に対する強さ、甘さと香りの良さから栽培農家が顕著に増えつつあり、生産性も向上しているものの、まだ需要を満たせるだけの量には至らず、価格も高めになる傾向があります。

生産するのにコストがかかる

シャインマスカットはマスカット・オブ・アレキサンドリアよりも病気に強く、日本の気候に対する対応力も比較的高めですが、雨に弱いといった性質もあります。そのため、栽培するには温度調整可能なビニールハウスを始めとする大規模な設備が必要であり、他の果樹と比べて生産コストが高いのも事実です。

 

シャインマスカットの価格にこういった要素が上積みされていることがわかると、現在の価格相場が致し方ないとも考えられます。

育つのに時間がかかる

シャインマスカットは苗木を植えてから実がなるまでに約3年の月日を要します。また、その間に剪定や間引き、袋掛けを始めハウス内の温度調整など、かなりの労力を要するのも事実。生産者の長期にわたる、たゆまない努力の結晶があの豊潤な香りと味わいに結びついているのであれば、今の価格相場は妥当であるのかもしれません。

シャインマスカットの価格相場は？

シャインマスカットの価格相場は1房約4,000円〜6,000円です。房が大きいものだと10,000円以上するものも中にはあります。自宅で食べるデザートにするには少し高級かもしれませんが、贈答品として利用するのであれば、その人気の高さを加味するとお手頃かもしれません。

 

また、シャインマスカットは粒が大きく、少し食べただけでも満足感があるので、自分へのご褒美に購入し、少しずつ食べるというのも一つの方法です。

まとめ

シャインマスカットは他の果物と比べた場合、価格が高く感じるかもしれませんが、希少性の高さ、生産時に発生する費用の高さ、生産者の苦労の大きさを考慮すると今の価格相場は納得できる部分もあるでしょう。甘くて香り高いシャインマスカットをもし食べる機会があれば、こうした生産者の苦労を心のどこかに残しつつ、ゆっくり味わってくださいね。