簡単・便利な電子レンジは、どこの家庭にもある調理器具ですが、野菜の調理や解凍に使用する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。ここでは、野菜や冷凍野菜を電子レンジで加熱するとどんなことが起きるのかを解説していきます。

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野菜を電子レンジで温める

野菜を加熱して温める場合、電子レンジを使うよりも、鍋で茹でる方が体に良いイメージがある人は多いかもしれません。昔から用いられてきた調理法なだけに、手軽で便利な電子レンジよりも手が込んでいる分、そう感じるのかもしれませんね。実際はどうなのか見ていきましょう。

メリット

野菜を電子レンジで温める最大のメリットは、鍋で茹でる場合と比べて栄養素が逃げにくいことです。水溶性のビタミンがお湯に溶け出ることがない上、加熱時間が短いため栄養素が壊れることを最小限に抑えられます。また、調理時間が短いということは、時間と光熱費の節約にもなるのです。

デメリット

電子レンジは食品を内側から温めてくれますが、ムラなく均等に温めるのが苦手です。そのため、全体に熱を行き渡らせるためには、加熱途中で電子レンジから食品を取り出して混ぜ、再び電子レンジで加熱する必要があります。また、温度が上昇する速度が早いため、熱が入りすぎて予期していた食感に仕上がらないこともあります。

冷凍野菜を電子レンジで解凍する

最近では、様々な種類の冷凍野菜が市販されているので、使ったことのある人は多いのではないでしょうか。また、自分で野菜をカットしてチャック付き保存袋に入れて冷凍している人もいるでしょう。そんな冷凍野菜を電子レンジで解凍・調理をする場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

冷凍野菜は解凍する必要はなく、そのままの状態で調理をすることが可能です。冷凍することで細胞壁が破壊されるため、冷凍していない生の野菜よりも調理時間が短く済みます。また、家庭で冷凍する場合も、市販の冷凍野菜を使う場合も、あらかじめ調理しやすいサイズにカットしてあるため、廃棄物が出ません。

デメリット

電子レンジで冷凍野菜を解凍する必要はありませんが、小分けせずに大きなかたまりのまま冷凍したものは、解凍してから調理する方が良いでしょう。しかしご存じの方も多いと思いますが、電子レンジの解凍モードは時間がかかってしまうという難点が。しかも、解凍されているところがあれば、されていないところがあったり。便利なはずの電子レンジでの解凍は少々難しいかもしれません。

鍋で茹でるよりも栄養価が残るのは電子レンジ

熱湯に野菜を入れて茹でる方法は、ずっと昔から当たり前のように行われてきた調理法ですが、水溶性のビタミンが流れ出たり、高温にさらされて栄養素が破壊されたりと、せっかくの栄養が調理の過程で失われることも珍しくありません。その点、電子レンジでの調理は、水を使用せずに加熱することができ、調理時間も短いため、鍋で茹でるよりも圧倒的に失われる栄養素は少ないのです。

まとめ

野菜を調理する際に、栄養が溶け出したり壊れたりすることを最小限に抑えることができるのは電子レンジです。また、冷凍野菜は解凍する必要がなく、冷凍することで細胞壁が壊れているため調理時間が短いというメリットがあります。鍋で茹でる場合と比較すると、栄養面はもちろん、調理時間や光熱費など、電子レンジを使うメリットの方が上回っているのです。

ただし、電子レンジも万能ではなく、加熱ムラができてしまうというデメリットがありますが、そんな電子レンジの「クセ」を覚えておいて上手に使いこなせるのなら、優秀な調理アシスタントをゲットしたようなもの。面倒だった野菜の調理が簡単になり、野菜をいただく機会がもっと増えるでしょう。